日々雑感

思いつくまま、気のむくまま

トヨタの新社長

トヨタ自動車に、創業家から若い新社長が誕生した。

自らレーシングカーに乗ってレースに出場、ブログを書くなど、

従来のトヨタの社長としては新鮮な感じで好印象です。

トヨタにとって、今まで追いつけ、追い越せで規模の拡大を図って来ましたが、規模で追いついたアメリカの自動車メーカーが、市場から消えて退場してしまうような悲惨な状況で、お手本がなくなり、自らが世界の自動車メーカーの中でアイデンティティを求められる、いいタイミングで、就任されたと思います。

奥田さんの時には、不買運動が起きてもおかしくないほど、政治に深入りし、中国外交にもいろいろと口を挟んでいましたね、そんな中トヨタは日本を見ていないなと。

世界のトヨタを見ようと、豊田市の工場を見に言った時(もう8年も前)こんな田舎が豊田市かといった思いでした。

トヨタの中に、むら一番の会社になるんだといった意識の盛り上がりが起きています、世界のトヨタでなく「むら一番のトヨタ

いいことです。身の丈経営ですね。

セルシオ、レクサスあたりで世界の自動車の基準になったいう

発言が、カージャーナリストあたりで、出ていましたが、

人間の五感にうったえる、感覚の総合バランスで決まる部分で、最後のチューニング部分は、テストドライバーや、技術者の求める

方向性の違いになります。この感性の部分で私はまだトヨタを支持しません。ベンツや日産の方が私には上位に思えます。

俗に言う物の品質や質感ではなくですよ。乗り味の違いです。

ベンツの場合にはタイヤからのインフォメーションが忠実に伝わってきて、路面状態が正確にハンドルに伝わってきます。タイヤの性能差もありますが、トヨタ車はどうもこのタイヤからの情報処理でおせっかい過ぎるようです、悪く言えば浮いている感じ。

「あ、この瞬間が日産だね」というコマーシャルがありましたが、

この瞬間の違いもあります。このあたりの試乗記を書ける人が最近はいませんね、唯一、清水さんですかね。

トヨタ車に注文というより、今の自動車デザインに注文です。

中学生の頃から、カー雑誌の試乗記を読むことが好きで、親の仕事の関係で「自動車工学」は小学生の頃より読んでいました。

自動車のスタイリングの変遷で、クーペスタイル、ハードトップスタイルと格好良さを求めた車が流行った時期が過ぎると、前方、サイド、後方視界の悪さを指摘されて、安全性面で廃れていった時期がありました。

最近気になる事がこの視界の悪い車です、トヨタは豊富な資金力で

車造りに「遊ぶ」余裕があって、いろいろなスタイリングの車種構成を誇っています。

その中に、後方視界の悪い車種が多く見受けられます。

クラウンの天井を絞った現行スタイルになって明らかに、運転席に座った時、運転時の窮屈感がでています、当然後方視界も悪くなっています。

プリウスも後方視界が悪すぎます。同様にインサイトも。

空力特性と視界の良さの両立は可能です。

トヨタに限った事ではないのですが、視界の悪い車はデザインが悪いという、自動車評論家がいなくなった事が気になります。

フォルクスワーゲンの車造りは、大衆車の哲学が脈々と流れていて

カローラでない、トヨタ流のワーゲンを造って戴きたい。

合理化して進むべき方向性は、ワーゲンの開発哲学をお手本に、

車種を絞り、中途半端な大衆車を造らずに、若者がわくわくして所有したいと思う、自動車マニアが惚れ込む感性に溢れた高品質車、

カローラマーケットに出した時に、トヨタは変わるでしょう。

新社長に頑張って戴きたい。