参議院選挙が終わって
国民の仮審判は、決して民主党に順風とは行きませんでした。
その間、鳩山総理と小沢幹事長の辞任問題があり、
菅さんが、鳩山総理の後を受けて総理になりましたが、
微妙に修正して、政権そのものの軸がぶれたような印象も
受けました。
国政レベルで起きている問題が多岐にわたるので、
書き出す事を躊躇しますが、
話題になりました。
どうして民主党が党として世論の動向に対して
ハッキリと、守りの姿勢に向かわなかったのか
不思議に思います。
私は、お二人のケースは決して辞任する程の
問題ではなく、特に小沢幹事長のケースは
マスコミによる小沢バッシングで、
法的にはまったく問題がない事は、
郷原元検事が、元検事の立場で何度も解説させています。
1 政治と金の問題で辞任する必要はなかった。
動きながら、最後は日米合意にいたる経緯が
沖縄県民にも日本国民にも説明不足で、
日本国民である沖縄県民の合意が得られていない
状態で日米合意を結ぶ事が考えられない。
失策。
この混迷による失策の責任をとる意味では、辞任やむなし。
支持率低下が、政治と金の問題と普天間問題とすれば、
政治と金については、もっと党内からマスコミに対する
反論をしっかりすべきであったと思う。
判断ミス。また辞任の意向を直接菅さんに話をした。
小沢さんから、菅さんへの説明を小沢さんが要望して
いたのに、勝手に菅さん直接話をした事。これで
菅さんは、自分の立場と役割を間違って理解する。
同時期、野中さんから官房機密費へ賄賂性の高いお金の流れが
報道されながら、その事に踏み込む事が無かった。
権力を持った立場で、この官房機密費を使った、
政治判断があったようであるが、平野さんは、普天間問題で
有効に使う事ができなかった。
2 普天間問題は、日米合意の結論を出すべきでなく
判断ミスをする。
3 折角政治権力を握ったにもかかわらず、
権力を有効に使わなかった。
千葉法相は、いくどか、指揮権発動をする
タイミングがありながら、国民受けするパフォーマンスが
できなかった。
4 指揮権発動、元厚生労働省の村木被告の裁判とか
あきらかに冤罪事件と思われ、裁判の手間を
かけても無罪が揺るがない事件、特捜案件。
取り調べの可視化の法制化も進まず。
千葉さんの落選は、当然であった。
この立場で、政権交代による流れを作れる立場に
いながら、動かなかった事による支持低下。
5 マスコミの実態を暴いて、関係者の謝罪まで
もっていけなかった。
日本のマスコミは、まったくジャーナリズムとして
機能していない、アメリカのCIAのスパイもどき
人間が各所に配置されている。
このあぶり出しを政治課題として取り組むべきである。
6 消費税を、菅総理が唐突に選挙戦の前に話し始める。
消費税アップの必要性と、タイミングに置いては
まったく説明になっていない、まったく経済音痴で
あることを指摘され、選挙戦に不利になる事を
平気で言ってしまう。
7 沖縄問題は、解決済みと選挙期間中に発言。
不審を持ち始める。
民主党は、小泉さんのパフォーマンスよろしく、
国民受けする材料をいくつも持ちながら、
有効に、効果的に使う事ができなかった。
専制的と言われない事はいいが、今回の政権に国民が
期待したことは、従来の利権体質から決別と
無駄な経費削減、新たな国家像の確立であったはずで
まったナシの時間勝負であった。
その為には、スピーディーに確実に進めなければいけない
案件が山のようにあった。
政治家の方々が、どうもマスコミの情報によって動いて
いた感じを受けた。
事実を知る事が難しい一般国民としてはしかたないが、
国会議員としてもう少し、社会の虚構を見抜き、
真実をベースに判断できる見識を持って戴きたかった。
世論誘導をしている、新聞・TV(官房機密費により懐柔)
でもあった。政権交代は実現したが、未だ既存の新聞・TV
に代表されるマスコミが、新しい流れを押さえ込んだ。
官房機密費問題をTwitter上や、UST等で発信する事で
Twitterの利用者である層には、かなり正確な情報が伝わり
始めている。
高野 孟 内憂外患
2010年7月11日選挙分析
http://opinion.infoseek.co.jp/article/932
アーカイブ動画で視聴する事をお勧めします。
政局の動きがよく理解できます。